時はルネッサンス時代。数多くの作品が作成される中、それらを販売する際に適正な 価格をつけるために作品に定量的な評価をしよう、という動きが起こった。ヨーロッパ各地 に根付く作風に柔軟に対応するため、ローマ法王の名の元にイタリアはおろかフランス、 イギリス、ドイツなど様々な地方からの著名人が集結した。集結直後の会議において自らの 評価体制の要となる傾向の分析方法、作家の登録・管理方法、作家の公開頻度を正確に捉え るための作品登録窓口の設置、作風や宗教による作家の選別方法、贋作の判定方法等の策定 が行われた。その会議は実に 323 時間にもおよんだという。そして 1757/06/15 に、「作品 評価機関(Sakuhin Hyouka Kikan)」略して「SHK-1757」が活動を開始したのである。  SHK-1757 は一般大衆への作品の普及のため、当時ヨーロッパ全体に普及しだした活版印刷 を使用した機関誌「SHKの友(SHK's friend)」を発行し、朝市やオークション会場での配布を 行った。その際大衆に強く印象付けるためにオリジナルマスコット「ルールー」をデザインし、 これが後の数々の SHK 類似機関のシンボルマークの元となっている。また、SHK-1757 主催の 展覧会や即売会も企画されたが、まだ芸術は貴族の趣味、という印象からか利用者は少なかっ たと記録されている。それでもこの SHK-1757 は 150 年余りも活動を続けていた。  その後、2度の世界大戦の間 SHK は活動を休止、第2次世界大戦終結直後に再び結成される (SHK-1945)。但し最初は大戦により損傷・紛失・盗難に遭ってしまった作品の再登録・捜索・ 復旧が主な活動内容で、評価活動を再開したのはそれらの問題が9割方解決した 1953/10/01 からとされている。その際一般人の芸術に対する意識の変化や、漫画への考慮、正式にアメ リカ・カナダを代表するアメリカ大陸諸国・中国・東南アジア諸国・そして日本の参入によ り、大幅に規格の見直しを行った(SHK-1953)。これを見る限り、既に漫画への芸術的視点が 存在していたことが分かり、興味深いものとなっている。  その影響を受けて、日本でも正式に JIS に認定され(JIS-3234649)、日本画から漫画まで を広くサポートする芸術品評価方法が確立されていった。  その規格も、1970 年代から広く一般に普及し始めたパーソナルコンピューター(以下PC) (ここでは家庭用ゲーム機も含まれる)、さらに 1990 年代後半から世界的に普及したインター ネットによって見直しを余儀なくされた。ここではコンピューターグラフィック(以下CG)を 中心としたPCによる創作物や、その作家の評価が主なポイントとなった。これらの規格には 本家 SHK とは別の機関が策定を担当し、1997/04/01 に新たに「Computer graphic Hyouka Kikan」 略して「CHK-1997」(JIS 認可コード:JIS-3238427)が誕生した。現在行われているCG評価 方法はこれが基となっている。 (以上、JIS-3238427 序文より引用)  さて、個人でこういった規格を利用した作家評価を行う場合、CHK-1997 そのままでは範囲 が広すぎるので、個人の趣味に合わせて規格をカスタマイズ・縮小化する必要がある。今回 私が使用する規格において注目するポイントとしては、 ・絵のうまさ ・絵のエロさ ・公開頻度 ・作家の一般的な人気度 作家の種別として、 ・インターネットに作品を公開していること ・同人誌即売会に参加していること に焦点を合わせた規格の縮小化を行った。CHK-1997 によると「個人使用の際、規格名として 元の規格名にオリジナルの識別コードを付加したものを用いる」こととなっているので、この 規格を「CHK-1997-EROERO」と命名した。その運用開始日は 2001/06/15。奇しくも SHK-1757 の活動開始と同じ日付となった。  こうした活動の一環として「各サイトの更新情報の取得」があり、このサイトでは独自の ツールを使用して得られた更新情報を一般に公開するために作られたものである。